2022年度荒川区予算編成に対する要望書

2022年度荒川区予算編成に対する要望書  (全文のpdf版はここをクリックしてください)

荒川区長 西川太一郎 殿

長期にわたる新型コロナウイルス感染によって、区民の健康と命、暮らしと生業は、かつて経験したことのない深刻な影響を受けています。

いま、感染状況は落ち着いているように見えますが、オミクロン株の感染の広がりもあり、最大限の警戒と第6波に向けた備えが何よりも重要となっています。

また、コロナ禍における暮らしへの日本政府の対応は、持続化給付金や家賃支援給付金も一回だけ、今回の個人への給付金も18才以下の子どもや住民税非課税世帯など極めて限定された国民にしか給付がされません。最も困窮している、非正規労働者やフリーランスには全く支援の手は差し伸べられていません。

これまでなんとか「ゼロゼロ融資」などで事業を継続してきた区内事業者や収入の減少などで生活困難に陥って生活福祉資金の特例貸付で息をつないできた方々の返済も来年度から始まります。

こうした中で、区民の命と暮らしを守る地方自治体・荒川区の役割の発揮がこれまで以上に求められます。

以下の要望項目は、日本共産党荒川区議会議員団に直接寄せられた区民要求はもとより、議会内外での活動や区内各種団体との懇談や調査研究に基づいたものです。

来年度予算編成の中で、区民のくらしの事態に寄り添い、スピード感をもって実現されるよう強く求めるものです。

 

2021年12月17日          日本共産党荒川区議会議員団

日本共産党荒川地区委員会

 

《目次》

☆来年度予算編成にあたっての重点要望…(5)

1、憲法をくらしと区政のすみずみに生かすことを区政の基本姿勢に…(6)

(1)住民が主人公…住民自治をつらぬき区民に開かれた区政を

(2)平和の原則を区政に生かす

(3)基本的人権・ジェンダー平等の推進、ヘイトスピーチを許さないために

(4)参政権を保障するために

(5)区民のくらしと命を守るため、効率的で民主的な行財政運営を

2、住民サービスの向上に向けたとりくみについて…(7)

(1)住民サービス提供のための職員労働条件改善について

(2)住民本位の公共工事、公共事業のために

(3)区民の暮らし最優先の財政運営

3、公共施設の適正な保全、税務行政、ふれあい館、消費者行政など充実を…(7)

4、老後を安心して過ごすために…(8)

(1)介護保険制度について抜本的な見直しを国に求める

(2)介護保険、サービス利用の負担軽減について

(3)地域包括支援センター機能強化、制度運用の改善について

(4)施設の拡充、事業者支援について

(5)高齢者の社会参加・見守り・孤独死ゼロ・事故防止のために

(6)高齢者が安心して暮らせる住まいの確保のために

5、障害者の生活と権利を保障するために…(11)

(1)憲法、障害者権利条約にもとづいた障害者施策実現のために

(2)日常生活支援の充実について

(3)障害者施設の整備、事業者支援について

(4)障害者就労、社会参加の促進について

(5)きめ細かな支援について

6、暮らしと命のセーフティーネット・生活保護制度の改善と生活困窮者への支援のために…(13)

(1)生活保護制度の抜本的改善のために(国への要望)

(2)生存権、基本的人権など憲法理念と生活保護法に基づく運用について

(3)申請者に寄り添った対応について

(4)法外援助拡充など生活支援について

(5)生活困窮者への支援について

7、だれもが安心して医療にかかることができるために…(15)

(1)国民健康保険・後期高齢者医療制度の改善のため国への要望すること。

(2)医療保険制度の改善のために

8、健康都市荒川宣言にふさわしい施策の充実を…(16)

1)医療体制の充実

(2)健診・予防接種について

(3)難病などへの支援

(4)ひきこもり、自殺対策

9、受動喫煙から区民の命と健康をまもるために…(17)

10、動物愛護と管理の推進を…(17)

11、子どもの健やかな成長を支援する区政を…(18)

(1)子どもたちの貧困と格差の連鎖を防ぎ、権利を守るために

(2)ひとり親世帯への支援

(3)身近なところで安全、安心な保育園・幼稚園を

(4)放課後の子育て支援について

(5)児童虐待を防止と子どもの権利擁護のために

(6)子育てしやすい環境整備のために

12、中小商工業者の営業とくらしを守り、地域経済の活性化のために…(21)

(1)商工業振興に向けた本格的な支援策を

(2)地域に根ざした観光行政のために

13、雇用の創出と就労の支援のために…(22)

14、災害から区民の命と財産を守り安全で住みよい活気あるまちづくりのために…(23)

(1)区民の命と財産を守る防災対策の推進を

(2)安心して住み続けられるまちづくりについて

(3)民泊や簡易宿泊所は条例に基づいて厳格に対応し地域環境を守ること

(4)マンション対策について

(5)道路・交通・公園の整備について

(6)バリアフリーのまちづくり

15、地球環境を守りゴミゼロ社会をめざした環境清掃行政のために…(25)

(1)温室効果ガス削減、ごみ減量のために

(2)プラスチックごみ削減のために

16、原発ゼロ・自然エネルギーのまち荒川区をめざして…(27)

(1)再生可能エネルギーの推進

(2)省エネ促進のために

17、だれもが文化、生涯学習、スポーツに親しむことができるまちに…(27)

(1)図書館をはじめとする社会教育施設は、教育事業の中立性、継続性、安定性の確保からも所管を教育委員会に戻すこと。

(2)中央図書館、地域館のいっそうの充実について

(3)文化、スポーツ、生涯学習の振興について

18、一人一人を大切にしたゆきとどいた教育を…(28)

(1)人格の完成を目指す民主的教育について

(2)基礎学力の向上と機会均等にむけて

(3)教育施設の整備について

(4)特別支援教育について

(5)学校給食の充実と改善のために

(6)区立幼稚園の充実について

 

 

来年度予算編成にあたっての重点要望

497項目の予算要望は、いずれも重要かつ切実なものです。

同時に、荒川区政として、新型コロナ感染への対応、区民生活の困難の拡大、ジェンダー平等、気候変動に向けた対応など緊急かつ重点的に実現すべき課題をまとめました。

これらについては、特段の対応を強く求めるものです。

 

1、第6波への万全の備えを

①再び入所施設などでクラスターが起きないためにもPCR検査を拡大し、いつでも、どこでも、誰でも無料で検査する

②新年度における保健所体制の抜本的拡充、とりわけ通常の保健所業務を遂行しつつ感染症にも対応できる体制整備

③原則自宅療養の撤回を国に求めるとともに必要な医療が受けられるように重症化を防ぐ抗体カクテル療法を行う病床確保など医療機関との連携、支援の強化を進める。

3、中小事業者の緊急実態調査を行うとともに、区として事業継続のための独自補助事業を実施すること。

4、政府の給付金対象から外れる低所得者への給付金をはじめとした独自支援を実施すること。

5、「生活保護は国民の権利」をわかりやすく周知・徹底し、利用条件満たした方が申請しやすい環境と大変さに寄り添った制度運用を行うこと。

6、子どもの医療費無料化を18歳まで引き上げること。

7、高齢者など難聴の方への補聴器購入助成を実施すること。

8、住宅政策として、公営住宅入居基準内のひとり親世帯への家賃助成制度を実施すること。

9、生理用品を公共施設の個室トイレに常備すること。

10、ジェンダー平等と多様性が重視される荒川区をつくる第一歩としてパートナーシップ条例の制定を決断すること。

11、廃プラスチックの回収、リサイクル事業について早急に全区に拡大すること。

12、「町屋さくら」を存続すること。高齢化社会の急速な進行の下、区内の交通不便地域解消など移動制約者対策をまちづくりの中心課題に据えるための公共交通政策を策定すること。

以上

 

1、憲法をくらしと区政のすみずみに生かすことを区政の基本姿勢に

(1)住民が主人公…住民自治をつらぬき区民に開かれた区政を

①予算編成はじめ区政の政策形成過程を部・課の概算要求段階から公開し、編成過程から議会と区民の声を聴き住民自治に基づく区民参加を促進すること。

②区民に開かれた区政にするため、全区民に必要な情報が届くよう区報、区のホームページ、障害者向け広報媒体などさらに充実すること。

③荒川区の各種審議会、付属機関の委員などは、広く区民の公募枠を広げること。

④手話言語条例の精神を活かし、動画配信に際しては、テロップの表示または手話動画表示を徹底すること。

(2)平和の原則を区政に生かす

①速やかに核兵器禁止条約に調印するように政府に求めること。

②「荒川区平和都市宣言」は、核兵器廃絶・原発ゼロと憲法擁護の立場を明記した内容に改め、予算も確保し平和事業を位置づけ推進すること。

(3)基本的人権・ジェンダー平等の推進、ヘイトスピーチを許さないために

①行政への提出書類等で不要な男女の記載を削除すること。

②性的マイノリティーの人権擁護に向けた宣言、提言などを行うこと。

③同性カップルの権利保障をすすめるパートナーシップ条例を制定すること。

③選択的夫婦別姓を認める民法改正を速やかに行うよう国に求めること。

④区の各種機関、審議会など女性の比率を高めるための具体的方策をたてること。

⑤ヘイトスピーチ解消法を受け、区としてヘイトスピーチを許さない宣言を発すること。

⑥障害者差別解消法にもとづく配慮義務を明確にし、区民と区内事業者全体に実効ある取り組みを進めること。

(4)参政権を保障するために

①投票所の候補者名一覧の文字を大きくすることも含めバリアフリー化の徹底を図ること。

②在宅投票制度の拡充や巡回投票制度の実施などを国に求めること。

③選挙、投票に関わる点字広報、音声版広報など拡充すること。

④棄権防止に努め、投票率を上げる具体的施策を持つこと。

⑤期日前投票の周知を徹底すること

⑥投票所(期日前含む)の場所をさつき館や可能な大型商業施設など使って拡大すること。

(5)区民のくらしと命を守るため、効率的で民主的な行財政運営を

①住民税、国保料などの滞納を区民生活の困難・「SOS」ととらえ、最低生活費も含めた預金の差押えなど機械的な滞納処分を止め、生活再建や自立への糸口にすること。

②今後の公共施設の大規模改修や建て替えに際して、単純に減価償却率を利用料に反映させる安易な値上げはやめ、施設目的や区民実態に合わせて抑制すること。

③区の基金は、標準財政規模や公共建物などの減価償却費累計額など基準に合理的な適正規模を設定して計画的に管理すること。

④計画的な行財政運営によって、決算剰余金や基金の活用も含め、くらし応援の施策を実施すること。

⑤基金について 標準財政規模の30%を超えた財政調整基金は過剰であり、計画的な取り崩し、くらし応援に振り向けること。

⑥小中学校の大規模改修や建て替えの財源については、都区制度改革で積み残しとなっており、他区とも連携して財源確保に向け断固たる決意で交渉を行うこと。

 

2、住民サービスの向上に向けたとりくみについて

(1)住民サービス提供のための職員労働条件改善について

①年度途中退職職員の補充は、正規職員を基本に、速やかに行なうこと。

②区が継続して雇用する職種は、正規雇用で対応すること。

③会計年度職員と正規職員との給与格差改善のために、区独自の対応を検討すること。

④公設・民設を問わず介護、保育、障害者施設における国基準では不十分な賃金水準引上げの支援策を行うこと。

⑤指定管理者、委託、アルバイトなどの時給単価を生活できる水準までの引き上げを検討すること。

⑥荒川区の障害者雇用を促進し、毎年法定雇用率を引き上げること。

⑦ハラスメント防止に向けた相談や対策について、区職員はもとより、区民サービスに直接かかわる外郭団体、指定管理者などの職員も対象にすること。

(2)住民本位の公共工事、公共事業のために

①区の公共工事における労賃は公共工事設計労務単価(二省協定)を遵守し、大都市加算を勘案すること。合わせて、適正な福利厚生や現場管理費用などの加算を行うことを見積書などで確認すること。

②区発注の工事や指定管理者、外部委託での労賃など労働条件を保証するため「公契約条例」を制定すること。当面、区の要綱などで契約金額が二省協定で積算されていることなど示しそれ以下にならないよう働きかけること。

③公共工事設計労務単価に沿って、下請け業者・労働者への支払い、福利厚生の履行状況を点検し対策を講じること。

④区の発注する工事で、労働者に建設業退職金共済の証紙添付が行われていない元請には厳重な指導を行なうこと。

⑤区の公共事業について分離発注などによって区内企業の受注機会の拡大を図るための検討を行うこと。

⑥下請け未払いについて、専門家を配置した相談窓口を設置すること。

⑦指定管理制度導入10年目にあたり、各施設の運営、区民サービスに関する検証を行い、必要な改善を行こと。

 

3、公共施設の適正な保全、税務行政、ふれあい館、消費者行政など充実を

①建物の耐震性能をはじめ必要な建築法令・施行標準など厳密に担保できる建築審査建築施工体制などを改めて点検し、確保すること。

②「荒川区公共建築物中長期改修実施計画」の実施に当たっては、財源の平準化などに留意をするとともに、区民サービスを中断しないように計画化すること。また、建替え計画の必要性、優先順位を検討し議会、区民の意見を聞くこと。

③介護施設をはじめ区民サービスをになう民間施設についても計画的大規模改修や建替え計画を作成し、サービスの中断が生じないよう支援すること。

④ふれあい館建設に伴うひろば館廃止については地域住民の声をよく聞き区民活動やコミュニティにとっての必要性など十分検討して活用内容を決めること。

⑤区施設に必要な自転車駐輪場を確保すること。

⑥アクト21の貸室の利用料は、ふれあい館並みに引き下げること。

⑦住民税などの滞納処分にあたっては、滞納者の生活実態など調査した上で実施すること。⑧住民税について失業など収入激変時の徴収猶予や免除制度を適用するとともに、住民税の分割納付で完納した区民には延滞金を課さないこと。

また、預金に入った差押え禁止財産についても機械的な差押えは行わないこと。

⑨障害者控除など現在使える各種税控除制度について、いっそう周知を徹底すること。

⑩住民税の徴収事務で事業所にマイナンバーを知らせるやり方をやめること。

⑪悪徳商法、「振り込め」詐欺などから区民を守るために消費者相談体制を強化すること。

 

4、老後を安心して過ごすために

(1)介護保険制度について抜本的な見直しを国に求める

①公的介護制度への国庫負担を引き上げながら、65歳以上の介護保険料を全国単一の定率制にあらためる、要介護認定や利用限度額などの仕組みを撤廃し、現場の専門家の判断で適正な介護を提供する仕組みに転換すること。

②介護保険の国庫負担を当面10%引き上げ、国として負担軽減とサービスの充実を図ること。

③保険料・利用料の引き上げに連動させることなく、緊急かつ確実に介護・福祉労働者の賃金アップを図るため、介護報酬とは別枠の、国費の直接投入による賃金引き上げの仕組みをつくること。

④要支援の介護保険外しや特別養護老人ホームを要介護3以上に制限、生活支援の廃止、利用料の引き上げ、特養ホーム多床室の部屋代徴収などは撤回すること。また要介護1.2の保険外しや利用料2、3割負担の対象者拡大など更なるサービス低下はしないこと。

⑤介護報酬改定にあたって、マイナス改定を止め必要な引き上げを行うこと。

⑥施設の食費・居住費の全額自己負担を廃止し公的介護制度の対象に戻すこと。

⑦今回の補足給付見直しによる負担増など影響調査を行い公表すること。

⑧補足給付の資産要件を撤回すること。

⑨地域包括支援センターは介護保険法ではなく老人福祉法に位置づけ、国と自治体の一般財源で運営し、自治体の責任のもと、医療・介護・福祉などの連携を強め、高齢者の生活と権利を総合的に支えるセンターとして位置づけること。

(2)介護保険、サービス利用の負担軽減について

①高齢者の暮らしを圧迫している高額な介護保険料については、引き下げを行うこと。特に世帯所得ではなく本人所得を基準とすること。また最低生活費以下の高齢者の介護保険料負担分を実質ゼロにするためも手当支給を検討すること。

②介護保険料の減額制度については、介護保険サービス利用者負担額の軽減の貯金要件と同様に350万円まで引き上げること。自営業者は「収入」ではなく「所得」で見ること。

③区独自の特養ホーム等施設の低所得者むけ補足給付の資産要件を撤回するとともに、拡充すること。

④介護予防日常生活支援総合事業は、従前の要支援サービスを維持し利用者に必要な介護サービスを提供するとともに、多彩な生活支援として充実すること。また安易にボランティア任せなどにしないこと。

⑤紙おむつ購入費等助成事業の所得制限導入を撤廃し要介護度に関係なく必要な方にすべてに拡大し、助成額を大幅に増やすこと。また1割負担を見直すこと。申請後ただちに支給できるようにすること。

⑥高齢者の自立支援日常生活給付用具にリハビリシューズなど、さらに拡大すること。

⑦高齢者が通院する際のタクシー券支給を検討すること。

⑧介護予防訪問介護サービスの時間延長・同居家族がいることで受けられない生活支援サービス、外出サービス、通院介助、老老世帯の生活支援サービスなど介護保険で足りない部分を区の独自福祉施策で上乗せすること。

⑨要介護4、5の重度要介護高齢者に家族介護激励金月1万円を支給すること。

⑩家族介護を行っている方へのマッサージサービスの回数拡大とともに、手当など経済的支援や休養確保、介護離職者への再就職支援など具体化することなど支援を強化すること。

⑪40歳~64歳までの介護保険適用について医療機関など関係機関に周知すること。

⑫在宅の重度認知症や要介護4、5の方などに特別障害者手当の適用の可能性があることなどきちんと周知すること。

(3)地域包括支援センター機能強化、制度運用の改善について

①基幹型地域包括支援センターを区の直営で設置し、専門スタッフを配置し直接現場を持つこと。

②地域包括支援センターが地域の高齢者の生活を支える本来機能を果たすために職員配置人数を大幅に増員し、安定した運営のための人件費補助を行なうこと。

③地域包括支援センターの相談体制の強化では、相談担当を独自に配置すること。

④高齢者福祉課のケースワーカーの体制を2地域兼務体制から各地域包括支援センターごとに単独の担当者を配置すること。また産休などの際に常勤対応が可能になるよう人員体制を確保すること。

⑤地域ケア会議の出発点となる個別ケース検討は本人の意思を尊重するとともに、関係者が対等の立場で協働するよう留意すること。地域ケア会議は必要最低限に抑えること。

⑥要介護認定調査にあたっては、高齢者の動作などによる機械的、恣意的な判断をなくし、利用者の実情に即したものに改善すること。日常生活を熟知した関係者の立ち会いを認めること。

⑦認知症の方の精神障害者保健福祉手帳の取得について区として周知し、促進すること。

⑧認知症カフェ(オレンジカフェ)などへの運営費への支援を実態に合わせて拡充すること。

(4)施設の拡充、事業者支援について

①だれもが住み慣れた地域で住み続ける権利を保障するため、区内に認知症グループホーム、特養ホーム、介護付き高齢者住宅、養護老人ホームなどの誘致、増設を具体化すること。

②区外施設入所者を区内に戻せるような施設整備と在宅介護の体制づくりのための計画をつくること。

③民間介護事業者の実態や運営状況を把握すること。

④法人立の区内特別養護老人ホームの大規模改修や建て替えなどにかかわる支援を検討すること。

⑤法人立の特別養護老人ホームについても、「荒川区公共建築物中長期改修実施計画」の中に位置づけること。

⑥区立特別養護老人ホームの建替え、大規模改修について用地や建物確保についてローリングでの改修が行えるようにすること。

⑦介護職場の待遇改善のために区立特別養護老人ホームの補助増額と他の事業者への人件費補助など独自の人材確保策を推進すること。研修中の欠員など人員補充のための補助を創設すること。

⑧施設入所者、入所希望者で増えている胃ろうの方などのために職員や夜勤体制拡充の区独自加算を実施すること。

(5)高齢者の社会参加・見守り・孤独死ゼロ・事故防止のために

①東京都に対して、住民税課税高齢者のシルバーパス購入時負担金について所得に応じて3000円、5000円などの軽減措置の実施を求めること。当面区として独自の軽減策を検討、実施すること。

②シルバー人材センターへの補助金を増額し、高齢者の仕事を増やすこと。またシルバー人材センターの報奨費の引き上げ、交通費・作業着等の支給を実施すること。

③消費税のインボイス制度導入によって分配金の引き下げにならないよう、区独自補助などの支援を行うこと。

④聴覚障害の認定を受けられない高齢者に区独自の補聴器購入助成制度を創設すること。

⑤ふろわり200を銭湯利用1回100円、回数を週2回にする「ふろわり100」へ拡充すること。

⑥緊急通報システムについては、ひとり暮らし、日中独居など必要な高齢者全員に配備すること。

⑥社会福祉協議会が主催している「いきいきサロン」の拡大と常時開設のために区としての予算をつけること。

⑧商店街の空き店舗など積極的に活用し、まちかどミニデイサービス、コミュニティ食堂やコミュニティカフェ、認知症カフェなど気軽に立ち寄り場所を増やすこと。

⑨ お元気ランチ・お達者ランチ・配食サービスを拡充すること。

⑩ 高齢者の熱中症対策、火災対策としてエアコン設置補助制度を復活実施すること。合わせて、電気代補助も検討実施すること。

(6)高齢者が安心して暮らせる住まいの確保のために

①高齢者住み替え家賃等助成事業の年齢制限や対象要件の改善を検討すること。車いすの方が入居できるなど、賃貸アパートのバリアフリー化への助成制度を創設すること。

②高齢者に賃貸できるように、ライフサポートアドバイザーの派遣、身寄りがない・家族と疎遠になっている方の死亡時の届出や後片付けをサポートできる体制をつくること。

③高齢者用の住宅確保のため、家賃助成制度、区営住宅増設や借り上げ住宅確保など総合的な対策を講じること。

 

5、障害者の生活と権利を保障するために

(1)憲法、障害者権利条約にもとづいた障害者施策実現のために

①障害者権利条約批准を受けた国内法の整備を求めること。

②様々な障害者への相談・支援を行う基幹型相談支援センターは区の責任ですすめること。

③一人一人の生活状況や本人の希望が生かせるようなケアマネジメントと利用者本位の相談支援ができるよう障害者福祉課の体制をより強化すること。

④障害者の介護保険優先や、障害者福祉利用制限をしないこと。

⑤65歳になった高齢者の介護支援は、それまでと同様のサービスが利用できることを本人、ケアマネや介護事業所に徹底すること。

⑥独自に行っている65歳以上の障害者の在宅、通所サービスへの自己負担七割補助や給食半額補助をさらに拡充すること。

⑦障害年金について受給要件を正確に周知するなど請求漏れが起きないように広報を強化すること。

⑧就労状況が厳しい障害者にとって命綱の障害者基礎年金の削減はやめ、せめて最低限の生活ができるような額に引き上げるよう、国に求めること。また、無年金障害者を救済するために、「特別障害給付金」制度の支給範囲を拡充するよう、国に求めること。

⑨長期入院精神障害者の精神科の病棟をそのまま居住施設に転用することで、地域復帰にしようとしていることに対して意見を上げること。

(2)日常生活支援の充実について

①区独自で障害者福祉サービスの利用者負担はなくすこと。

②ガイドヘルパー派遣事業は利用者の声を聞き時間や範囲を拡大すること。

③日常生活用具の給付・貸与や緊急通報システムの設置などは障害手帳の等級などで厳密に限定せず、それぞれの状況に合わせた運用も検討すること。また視覚障害者の情報通信支援用具購入補助について当事者の意見をよく聞いて改善すること。

④紙おむつは障害種別や等級にかかわらず必要な方に支給すること。

⑤区内多目的トイレマップを作成すること。また公衆トイレの使用時間の延長を行うこと。

⑥補聴器使用の方々のために簡易な携帯用磁気ループを常備し、講演会などへの貸し出しを行なうこと。

⑦福祉タクシー券利用について利用者もタクシー運転手の双方にとって便利なものに改善すること。

(3)障害者施設の整備、事業者支援について

①通所施設、入所施設、グループホーム、ショートステイ、デイサービスなど区の責任で基盤整備を進めること。

②法人の重度障害者グループホームの区内増設を推進すること。また建設に当たって、区有地の活用や用地確保など財政的支援を強化すること。重度障害者の宿泊訓練について、都の助成に加え区も支援すること。

③報酬引き下げによる影響を調査し、必要な区としての支援を検討すること。

④障害者施設と在宅サービスに関わる労働条件改善のための財政的支援を行うこと。

⑤増加する区内の障害児童デイサービスについて実態を調査するとともに質の確保のための支援を行うこと。

⑥施設利用時の医師の診断書費用は区が負担すること。

⑦コロナ禍で、仕事が大幅に減少している民間福祉作業所への区としての支援を強化すること。

(4)障害者就労、社会参加の促進について

①障害者の雇用促進について関係企業への積極的な働きかけを行なうこと。

②精神障害者の職場定着支援策の充実・強化を図ること。

③障害者の一般就労を促進するため企業での「グループ就労」を促すこと。

④若年中途障害者のリハビリ、社会参加の事業を充実すること。

⑤手作り商品の場所を区役所等区施設に常設すること。商店街の空き店舗を活用した障害者のお店に対して、家賃など助成をすること。

(5)きめ細かな支援について

《精神障害》

①精神障害者地域活動支援センターの利用者増大にともなって増設すること。また多職種チームによる訪問支援(アウトリーチ)の体制を荒川区独自でつくること。

②精神障害者の外来と入院をつなぎ、自立支援策として、宿泊訓練やショートステイの場の確保を検討すること。

③精神障害者も福祉手当支給対象とすること。

④三障害一元化の観点から、JR運賃や私鉄運賃・航空運賃・有料道路料金などにも精神障害者の割引を行い、患者についても適用するよう、関係機関に働きかけること。

《視聴覚障害者》

⑤社会福祉協議会など公共施設には手話通訳サービスを設置するよう支援すること。いつでもどこでも連絡できる電話代行サービスを24時間体制に拡充すること。

⑥医療介護福祉の各分野で手話講習会の支援をすすめること。中途失聴・難聴者のため、病院でのコミュニケーション支援を実施すること。

⑦区民、区職員への手話への関心を高め、講習会参加を促進すること。

⑧区報、議会報、私の便利帳など区の基本的な広報について点字版をつくること。

⑨国民健康保険証や自立支援証などに点字表記を行うとともに区からのお知らせ封筒には点字で内容など記入すること。

⑩点字図書給付事業は、横浜方式を検討すること。

⑪聴覚障害者の補聴器用電池を区として支給すること

⑫見えない聞こえない方々の災害時緊急時の情報的提供のあり方を総合的に検討すること。

⑬地デジテレビ対応のラジオを障害者などの日常生活用具として支給すること。

《発達障害》

⑭たんぽぽセンター(心身障害者福祉センター)のOT、PT、ST、視覚訓練士などの非常勤専門職員を常勤にするなど体制の強化と各事業を拡充すること。

⑮発達障害についての理解を広げる取り組みをすすめるとともに、専門家の派遣も含め相談支援体制を整備すること。障害手帳の取得しやすいように制度の改善を国に求めること。

 

6、暮らしと命のセーフティーネット・生活保護制度の改善と生活困窮者への支援のために

(1)生活保護制度の抜本的改善のために(国への要望)

①生活保護法は生活保障法に、受給者ではなく利用者に改めること。

②最後のセーフティーネットでありナショナルミニマムの基準となる生活保護費削減をやめるよう国に働きかけること。また老齢加算を復活すること。

③2018年4月以前の生活保護利用世帯にもエアコン設置を可能にすること。夏季加算を創設すること。

④生活保護の世帯の子どもが世帯分離せずに大学に進学できるように制度を改善すること。

⑤生保受給者へのジェネリック医薬品の強制はしないこと。

(2)生存権、基本的人権など憲法理念と生活保護法に基づく運用について

①生活保護行政は、あくまで憲法・生活保護法に則った執行を行ない、区民の生存権・人権の擁護を厳密に確保すること。

②生活保護行政が、支援が必要な人にしっかり届いているかどうか調査するため、区内の生活保護制度の捕捉率を明らかにすること。

③生活保護申請書は窓口に常置し誰でも手に取れる状況にして、申請権を保障すること。また口頭でも電話でも申請の意志があれば保護申請を認めること。

④区報や区のホームページ、生活保護のしおりなどで憲法25条に基づく国民の権利であること、生活に困窮している人は誰でも申請出来ることがわかるように見直すこと。

⑤生活困窮者自立支援法に基づく相談窓口においても、生活保護を必要としている人に対して、生活保護制度の説明や申請に向けた助言・援助を行うこと。

⑥相談の段階で就労をはじめ、生活保護法27条による指導、指示は出来ないことを徹底すること。

⑦カウンターでの相談者についてもきちんと相談記録をとること。

⑧生活保護の自立支援プログラムは「指導」「保護費削減」が目的化することのないようにすること。また委託法人任せにせず、ていねいな取り組みにすること。

⑨福祉専門職のケースワーカー比率をさらに高め、増員すること。必要な研修も行い、生活保護行政を担う福祉事務所の体制を抜本的に強化すること。また生活保護行政の本体業務の安易な民間委託をやめること。

⑩生活保護法の趣旨に則り、資産調査の強要は行わないこと。

(3)申請者に寄り添った対応について

①扶養照会は基本的に行わないこと。必要な場合は、調査、通知は事前に関係や家族の状況を十分に把握し、申請を躊躇したり、家族関係が悪化したりしないように十分配慮すること。特にDVや虐待など特別な事情は充分注意すること。

②勤労控除があることを職員に周知し、窓口相談にあたること。

③稼働能力があることだけで生活保護の要否の判断にしないこと。

④保護申請者に対し小額の手持ち金などを理由に事前相談でのふるいわけを行わないこと。

⑤生活保護申請に際して、生命保険解約金が少額の場合は、その保有を認めることをケースワーカーに徹底すること。また、本人や子どもの今後の生活の自立に役立つ場合は解約しなくてもよいとする東京都の見解に即した指導を行なうこと。

(4)法外援助拡充など生活支援について

①医療扶助単給についてもわかりやすく広報すること。

②年金や就労の収入認定額について、変更時の状況を担当ケースワーカーが掌握できる体制をつくり、事後の返還が多額になるようなことが起きないようにすること。

③粗大ゴミ処分費用、家電のリサイクル料など現状に見合った必要な扶助を実施すること。④生活保護利用者に一時扶助やその他の扶助について改めて周知し必要な扶助が欠けることがないようにすること。

⑤生活保護の法外援助の充実の検討を行い、電気代など夏季手当の支給を実施し、暖房費など冬季手当てを増額すること。また廃止された老齢加算を区として支給を検討すること。

⑥生活保護利用者に常時入浴券の支給を行なうこと。また、配布枚数は増やすこと。

(5)生活困窮者への支援について

①生活困窮者自立支援法に基づく事業は、相談窓口だけでなく、就労の支援、住居や食料などについての一時生活支援、子どもの学習支援、家計相談の支援など法律に定められた任意事業を実施すること。

②改正住宅セーフティーネット法を活用して住宅確保要配慮者居住支援協議会を早期に設置して住宅困窮者への支援を推進すること

 

7、だれもが安心して医療にかかることができるために

(1)国民健康保険・後期高齢者医療制度の改善のため国への要望すること。

①公費1兆円の投入で協会けんぽ並みの保険料に引き下げること。

②均等割を廃止すること。

③子ども医療費の無料化を国制度とする。当面、現役世代は国保も社保も2割負担、70才以上は現役並み所得者も含め1割負担とすること。

④医療適正化計画による強権的な給付削減を撤廃すること。

⑤削減されてきた診療報酬の水準をもとに戻し、病院も診療所も在宅も入院も地域医療全体を底上げすること。

⑥医師、看護師を抜本的に増やす計画を持つこと。医療従事者の労働条件改善を行うこと。

⑦協会けんぽの財政再建、労働者、中小企業の負担軽減を行うこと。

⑧不合理・不透明な薬価制度、癒着構造にメスを入れ高薬価を見直すこと。

⑨後期高齢者医療制度を廃止し元の老人保健制度に戻すこと。

⑩後期高齢者医療制度の特例減額措置の一部打ち切りを元に戻すようこと。

⑪75才以上の医療費窓口負担の2割への引き上げを撤回すること。

⑫国庫負担金割合を45%に戻すこと。

⑬高すぎる国民健康保険料の引き下げを行うために、特別区として国庫負担の抜本的増額と東京都の財政的支援強化を求めること。

⑭都道府県特別交付金の一部を使った収納率向上や差し押え強化などを奨励するやり方を直ちにやめること。

(2)医療保険制度の改善のために

①国保料の区独自の一般財源繰り入れについて国保運営方針などで繰り入れ抑制をしないこと。

③荒川区として引き続き法定外拠出を行い、払える国保料にするための取り組みを行うこと。

④低所得者や収入激変者への徴収猶予や減免の規定を拡充すること。

⑤国保法44条に基づく窓口患者負担の減免措置の基準を大幅に緩和し利用しやすい制度に改善すること。

⑥多子世帯の国民健康保険料の均等割の減額免除を実施すること。

⑦国保傷病手当について自営業者も対象にすること。

⑧保険料滞納者に対して、生活再建ができる分納計画を認めること。差し押さえ等は、悪質な場合を除いて行わないこと。

⑨国民健康保険資格証明書の発行は基本的に行わないこと。国保資格証の受診者で医療が必要だと判断された場合、その場で短期保険証に切り替えるなど、政府答弁書どおりの適切かつ柔軟な対応を行うこと。また、そのことを医療機関及び本人に周知すること。

⑩後期高齢者医療制度の保険料の減額対象は、世帯収入ではなく一人一人を対象に減額を行なうこと。

⑪後期高齢者医療保険証の取り上げ、資格証明書の発行を行なわないこと。

⑫差額ベッド料を求めてはならない場合(厚労省通知)についてホームページや区報で区民に周知すること。

 

8、健康都市荒川宣言にふさわしい施策の充実を

(1)医療体制の充実

①ベッド削減計画の中止を国に求めるとともに、入院患者及び区内病院の状況を調査把握し「医療難民」「介護難民」が生まれないよう対策を講じること。

②休日夜間対応薬局について薬剤師会への区の補助を実施すること。

③医師をはじめ女性医療従事者の職場復帰等を支援するため、24 時間体制の病院内保育室など、子育て環境の改善対策を東京都に求めること。

④学校保健安全法に基づく薬剤師会の調査費用について実態に合わせて補助金を抜本的に増額すること。機器購入、更新は区の責任で行うこと。

⑤保健師の増員で母子、高齢者、精神障害者等の相談・予防活動を充実させること。

⑥うつ病などメンタルヘルスについて適切なケア体制の確立と保健・医療・福祉・教育・労働などとの連携をはかる体制を整備すること。

(2)健診・予防接種について

①メタボ対策への特化で、検査項目の偏りが生じている特定健診のあり方を是正することを国に求めること。

②特定健診に難聴、聞こえ診断、緑内障眼科検診を加えること。

③オーラルフレイルの予防講座等を広げて認識を高めること。

④無料ガン検診を継続すること。また前立腺ガン検診も実施すること。

⑤「協会けんぽ」家族の健康診査受診率について実態調査を行うとともに、区の責任で全員が受診できるように対策を講じること。

⑥アスベストの健康被害の可能性のある区民で、事業所の責任で行う健康診断を受けられない人にはアスベスト健康診断を行うこと。

⑦高齢者のインフルエンザ予防接種は全額補助すること。

⑧子どものインフルエンザ予防接種の補助制度の検討をすすめること

⑨乳児健診に父親も参加しやすいように環境整備をすすめるとともに、検診場所の拡大を検討すること。

(3)難病などへの支援

①難病医療費の自己負担をなくすことを働きかけること。

②難病患者を福祉タクシー券の対象にすること。

③糖尿病のインシュリン治療費の助成制度を国に求めること。また当面、区として独自に助成制度を実施すること。

④がん患者のウィッグや補正具の購入助成制度を創設すること。

⑤ぜんそく医療費助成制度を復活するよう東京都に求めること。

⑥在宅酸素器の電気代補助をすること。

⑦不妊治療への区の助成制度を創設すること。

(4)ひきこもり、自殺対策

①ひきこもり事案を担当する窓口を明確にすること。

②引きこもり対策のため実態を把握すること。

③関係団体の意見をよく聞き財政的支援を行うこと。家族会などと連携してネットワークを確立すること。

④専門性を持った相談員を配置し訪問相談、アウトリーチ・オーダーメイド型支援・伴奏型支援の仕組みを構築すること。就労がゴールではなく社会的役割の機会創出事業を検討すること。

⑤自殺・貧困問題に取り組む機関などとの連携を強め自殺の未然防止、問題の改善と解決に取り組むこと

 

9、受動喫煙から区民の命と健康をまもるために

①受動喫煙をなくし非喫煙者の健康を守るため、公衆が集まる場所の屋内全面禁煙など罰則付きで定めた法律の早期制定を国に求めること。

②区内の公園、通学路、マンション共用部分などで子どもを受動喫煙から守るための規制強化を進めること。

③区として不特定または多数が出入りする屋内の公共空間と職場を全面禁煙にするため「受動喫煙防止条例」(罰則付き)を制定すること。

④「荒川区まちの環境美化条例」のポイ捨てや歩きたばこの禁止など喫煙者のマナーの徹底について、実効性の上がる対策をさらに強化すること。

⑤駅周辺など路上喫煙禁止地域の周知徹底を図り、実効ある対策をとること。

⑥加熱式タバコも通常のタバコと同等に規制を行うこと。

⑦タバコのパッケージに健康被害に係る画像表示の義務付けやタバコの陳列広告規制を国に求めること。

⑧タバコの価格・課税率の引き上げを行うことを求め、たばこの税収はたばこの害から健康を守る施策に充当すること。

 

10、動物愛護と管理の推進を

①ペットショップなど動物取扱業者の基準、子犬・子猫の販売を始められる時期、マイクロチップ装着の義務化、犬猫を買った人は飼い主情報を登録する義務など可決成立した「動物愛護法」に基づいて周知徹底を行うこと。

②飼い主の責任として、最後まで飼いつづけることが基本であること、充分認識して飼うことについてなど動物愛護と管理の普及啓発を拡大し、愛護動物への虐待防止へ具体策を講じること。

③子猫や子犬の里親探しの体制づくりを区の責任で行うこと。

④地域猫ボランティアが地域全体に広がるよう、関係者の意見をよく聞き対応すること。また地域猫対策をボランティア任せにせず、区の体制を強化し共に現場での対応もすすめること。区内全域で地域猫対策を行うこと。

⑤不妊去勢手術助成に加えて、医療費助成を検討すること。

⑥地域猫事業の拡充をめざし、区民の理解促進を図るために町会等への説明会の回数を増やし内容を改善すること。

⑦マイクロチップ装着の施術料の助成を検討すること。

 

11、子どもの健やかな成長を支援する区政を

(1)子どもたちの貧困と格差の連鎖を防ぎ、権利を守るために

①生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利など明確にした(仮称)「子どもの権利条例」を制定すること。

②区独自の「子ども生活実態調査」を実施し、その結果なども踏まえ「子どもの貧困対策計画」を策定すること。

③子ども子育て支援計画策定時に実施する「ニーズ調査」については、中高生まで対象を拡大すること。

④各地域に中・高校生の居場所の機能を持った施設を整備すること。

⑤どの子にも等しく冒険、芸術文化、スポーツなど様々な体験を保障すること。

⑥フードパントリー事業を行う団体への支援を強化し、回数や場所の拡大をすること。

⑦子どもの居場所づくりに取り組む団体の財政支援を強化すること。また場の拡大のために区として検討すること。その際区施設の使用についても検討すること。

⑧医療的ケア児の受け入れ態勢を整えること。

⑨思春期、ハイティーン向けの身近な相談窓口設置を検討すること。

(2)ひとり親世帯への支援

①児童扶養手当の充実とさらに毎月支給を国に求めること。また区独自に希望者に毎月支給を実施すること。

②児童扶養手当現況届けの提出受付は夜間、土日も実施すること。その際、くらしの相談も受け付け、実態把握をできるような体制をつくること。

③ひとり親の学び直し高校卒業資格取得対策が実を結ぶように万全の対策を行うこと。

④児童扶養手当受給確定時に、就学援助未申請の世帯は必ず学務課に、また収入の状況をみて生活保護にもつなげること。

⑤ひとり親世帯への家賃補助を検討すること。当面、都営住宅の所得基準に該当するひとり親世帯への家賃助成を検討し実施すること。

(3)身近なところで安全、安心な保育園・幼稚園を

①すべての保育施設で子どもの育ちを保障するための(仮称)「荒川区保育の質ガイドライン」を作成すること。

②待機児童を生まないための認可保育園増設を引き続き進めること。

③認可保育園の定員弾力化による詰込みの解消を図るとともに、経験豊かな保育士配置を可能にすること。

④施設最低基準を改善し、園庭・プール・ホールなど設置に向けた支援計画を明らかにすること。

⑤保育園が代替園庭とする公園・児童遊園のトイレ改善や砂場等の衛生など、土木管理課と連携し環境整備に努めること。

⑥公立保育園の8園構想を見直し、これ以上の直営保育園の廃止をやめること。また建替えにあたっても公立で残すこと。公立保育園設置に当たって国や東京都に土地や建設費の補助を復活することを求めること。

⑦給食業務委託の検証を行い、水準の向上に努めること。

⑧現行の年末休日保育料金を引き下げ、通年休日保育実施へむけ検討を始めること。

⑨ゼロ歳児の11時間標準保育の実施にあたっては、私立認可保育園への財政的な支援を行うこと。また公立園については、必要な保育士確保のため特別の手立てをとること。

⑩私立保育園・幼稚園の労働実態調査を行い、公私格差是正の区独自加算を検討すること。

⑪私立保育園の人件費比率の基準を定め、5割を切る園の実態把握と必要な改善措置を講ずること。運営法人の積み立て等については、あくまで保育士待遇改善や保育内容の拡充に振り向けるよう指導すること。

⑫区の認可保育園への指導検査は最低限、年1回実施すること。

⑬アレルギー児と対応する食品の種類が増えている中で認証保育所も含め全保育施設に看護師の配置を行うこと。また栄養士は常勤配置とすること。

⑭男性保育士の更衣室やトイレなどの整備を行うこと。

⑮各園の消耗品費を増額し、衛生用品の増大に対応するとともに、おもちゃや絵本などの備品、行事費などを適切に執行できるようにすること。

⑯認証保育園差額補助の支給時期・回数を改善すること。

⑰認証保育所の災害備蓄、施設改修費、園児の健康診断費など独自補助を行うこと。

⑱0~2歳児対応の保育施設の連携施設を行政の責任で準備し、3歳児の壁を生まないようにすること。

⑲4月からの認証保育園、保育ママの定員割れ時の保育士確保助成をつくること。

⑳幼児教育・保育無償化の対象外になっている0~2歳児の世帯のうち、当面年収360万円以下について区独自に無料にすること。また政府に対し0~2歳児無償化の実施を求めること。

㉑再開発で廃止が予定されているひぐらし保育園については、直営で存続すること。

〈私立幼稚園〉

㉒私立幼稚園の職員配置や教育環境、クラス定数について区として把握し、その改善のための対応を検討すること。

㉓私立幼稚園の東京都障害児加算の周知を行うとともに区としての独自加算を検討すること。

(4)放課後の子育て支援について

①学童保育クラブは、保育に欠ける児童に対する事業であり、委託先や学校現場に対して、放課後児童クラブ運営指針を遵守して運営すること。

②学童クラブ「設備運営基準」で定めた「支援の単位を構成する児童の数は概ね40人以下をする」に即して、1クラブ1支援単位となるよう改善計画を持つこと。

③学童クラブ占有面積基準を満たすために、今後の増設計画を明らかにすること。 また子どもの実態や保護者の要望に沿って学童クラブの増設を検討すること。

④学童保育クラブ、にこにこすくーるを、それぞれ目的にそって、増設・充実を図ること。財政効率を優先して学童保育クラブの吸収解消を行わないこと。

⑤学童クラブの入所基準については実態に即して見直しを図り、単年度審査ではなく継続を原則とすること。

⑥学童クラブの申請は学校内学童を原則としているが校外学童の希望も受け入れること。

⑦学校内学童設置に伴う校外学童の廃止はせず、それぞれの良さを大切にすること。

⑧放課後子ども総合プラン実施においても学童クラブの専用スペースと指導員を常時確保すること。また、にこにこすくーる専用室を必ず設置すること。

⑨委託先の学童クラブ及びにこにこすくーるの指導員の労働条件改善のために人件費部分の委託費を増やすこと。

⑩学童クラブのおやつの時間を15時に戻すこと。

⑪学童クラブの帰路時安全指導員の確保と体制を強化すること。また19時までの延長保育利用児についても対象とすること。

⑫学童保育クラブの夏季休業等の給食事業を実施すること。

⑬すべての学童クラブでの高学年受入れ・延長保育を実施すること。

⑭学童保育クラブ保育料を据え置き、おやつ代も含んだものとして区が直接徴収し、提供の責任も持つこと。またおやつ代も減免の対象に加えること。

(5)児童虐待を防止と子どもの権利擁護のために

①児童相談所は予防的支援を重視し、専門職員を配置した子ども家庭支援センター機能を持った相談窓口体制をあらためて各地域につくること

②健康部をはじめ児童相談所関連部署で保健師などの体制強化を行うこと。

③児童相談所の児童福祉司の増員、弁護士など専門職員を常勤で配置するとともに、専門職員の確保、養成のシステムを確立すること。

④関係団体とのネットワークをつくり、地域での気づきと支援を広げること。

⑤児童相談所の財源については、都区財政調整交付金の23区枠を実態に合わせて拡大して対応するよう東京都に求めること。

⑥東京都や他区の児童相談所との連携をいっそう強化すること。

⑦里親の担い手を増やす体制と目標を持つこと。

⑧里親が関わる公的手続きの正確でわかりやすいマニュアルをつくり、徹底すること。

⑨養護施設を退所する子どもたちの自立を支援するグループホームや居場所づくりを検討すること。

⑩養護施設退所の生活・就労・就学支援の貸付は給付制度にするよう国及び東京都に求めるとともに、区としての独自支援を検討すること。

(6)子育てしやすい環境整備のために

①WEラブ赤ちゃんプロジェクトに参加し、やさしい子育ての環境をつくること

②産後ケアのニーズ調査を行い、必要な支援を拡充すること

③日帰り・宿泊などの産後ケア事業が必要な人に使いやすいしくみにすること

④ツインズサポートは、手続きを簡素化するなど利用拡大に向けた改善を行うこと

⑤子育て支援事業全般において、電子申請を可能にするためのしくみをつくること。とくに、多胎児支援事業で可能にするよう早期にすすめること

⑥乳児の保健師訪問の回数を増やすなど、定期的に乳児家庭とつながりをもてるしくみをつくること

⑦あらかわ遊園は、区内在住在勤者向けの料金設定を検討し、区民の子育て支援の場として、積極的に活用すること。

 

12、中小商工業者の営業とくらしを守り、地域経済の活性化のために

(1)商工業振興に向けた本格的な支援策を

①消費税インボイス制度の廃止を国に求めること。

②産業振興基本条例の精神を生かして区内事業者支援の体制充実を随時図ること。

③全事業所調査については、今後も定期的に実施すること。

④区内事業所の悉皆調査に基づき、区としての緊急対策とともに「産業政策基本計画(中長期)」(仮称)を策定し実施すること。

⑤製造業等経営力向上支援事業補助金は、手続きのいっそうの簡素化するとともに区内業者を活用した場合の補助額を引き上げること。

⑥創業支援を強化するために、「スタートアップ」事業を空き店舗、空き工場、未利用の区施設など可能性を追求して実施すること。

⑦マックプロジェクトのコーディネーター体制を量質とも抜本的に強化し、産学公連携した新技術・新製品開発などさらに促進すること。その際、コーディネーターが、事業者の要請に十分応え、相談など乗れるよう、常勤化など待遇の改善をおこなうこと。

⑧仕事づくりと区内経済活性化のために住宅リフォーム助成制度を創設すること。

⑨区のあっせん融資の制度の周知について各金融機関との連携をいっそう強化するなどして、区内事業者に周知徹底すること。

⑩滞納があっても納入計画を明らかにした事業者には制度融資の対象とすること。

⑪国などの補助制度利用に際して、申請書類の作成から申請まで支援するための体制を抜本的に強化すること。

⑫区内の産業集積を生かす一環として、企業、個人を問わず今後に引き継ぐべき技術、技能を掘り起こし、後継者を全国に求め、養成中の費用を助成すること。

⑬伝統工芸技術継承者の育成支援事業について、実態に合った支援内容の拡充を行うこと。

⑭空き店舗などを使った伝統技術、マイスターなどの常設展示、実演販売の場を設置すること。

⑮コロナ関連の融資は金利ゼロにすること。

(2)地域に根ざした観光行政のために

①観光振興については、区の歴史や暮らしの中で形成された町並みなど今あるものを生かしたものを重視して進めること。

②近代工業発祥の地である荒川区をアピールする観光資源を発掘し保全することで、魅力を高め発信すること。

③観光案内所については、JR、京成電鉄など鉄道事業者に応分の負担を求めること。

④観光振興課にも学芸員を配置し、地域の歴史や文化を区内外に発信し普及すること。

 

13、雇用の創出と就労の支援のために

①就労支援課の体制をさらに強化するとともに、区内の特性や実情をふまえた公的就労事業、仕事起こしの計画を策定し実施すること。

②企業の経営と従業員の社会保障を守るため、経営困難な事業所の社会保険料を猶予・軽減する制度をつくることを国に求めること。

③区内中小企業の福利厚生充実のために区独自の支援策の検討を行うとともに「東京広域勤労者福祉サービスセンター」への必要な助成金を増やし充実すること。

④ポケット労働法解説を成人式や区の窓口でなどで配布するとともに、青少年向けに労働基本権などについて広報、講座などの啓発活動を行うこと。

⑤東京都の家内労働者などのための傷病・疾病共済制度の周知を区として行なうこと。また、労災特別加入に対する区の補助制度をつくること。

⑥若者就労サポートについて周知徹底し、関係者の意見も聞いてさらに充実拡大すること。

⑦若者の就労支援に相談窓口、職業訓練、学び直しなど支援策を充実すること。

⑧建設業をはじめ、人材育成や資格取得・講習などへの助成など区独自の支援制度を創設すること。

⑨ブラック企業などの相談窓口を設置するとともに、悪質な企業に対する是正を求める働きかけなど実施すること。

⑩中小企業退職金共済の助成制度について周知を行うこと。

 

14、災害から区民の命と財産を守り安全で住みよい活気あるまちづくりのために

(1)区民の命と財産を守る防災対策の推進を

①超高層建築物での長周期パルスや横揺れ対策、一時間に100ミリ以上の豪雨災害など自然現象に対応した地域防災計画に抜本的に見直すこと。

②高層マンションの家具転倒防止設置や備蓄支援を行うこと。

③住宅耐震化率と家具転倒防止実施率、食料・簡易トイレ等備蓄実施世帯率100%を目指す年次計画を策定すること。

④感震ブレーカー、窓ガラス飛散防止を積極的に普及すること。

⑤2025年までの住宅耐震化率95%達成のために、密集市街地整備事業、耐震補強工事補助制度をさらに充実するなどして、木造住宅の耐震補強、不燃化を中心に据え、予算、人員体制を拡充すること。とりわけ、町屋4丁目、荒川6丁目をはじめ災害危険度の極めて高い地域は、年次目標も持って取り組むこと。

⑥高齢者・障害者の家具転倒防止金具設置事業について助成額の引き上げ、自己負担をなくし、体制強化などの手立てを打ちつくすこと。また高齢者、障害者などの住宅について「出前診断」など行い緊急に耐震補強工事も含めて支援すること。

⑦地震の第一撃から命を守り避難路を確保するため簡易耐震補強工事について区の補助事業を実施すること。その際、バリアフリーやリフォーム、エコ助成などと併用した補助金制度を創設すること。

⑧不燃化特区事業は道路拡幅など住民合意で推進するとともに、耐震耐火、避難路確保などの支援策を東京都に求めること。また、従前居住者の区内都営住宅の優先的な斡旋など希望に添えるようにすること。

⑨木造密集地域整備事業などの促進のため、公的住宅の建設、借り上げて住み替えを進めること。町屋5丁目の区民住宅で特優賃に縛られない14戸について区の独自の用途を早く決め対応すること。主要生活道路整備推進にあたっては、住民の要望を区が真摯に受け止め、個別の住民の相談に対応できるよう相談体制を強化すること。

⑩荒川区洪水ハザードマップについては、住民の避難誘導対策などを具体化するとともに、一定の高さの住宅・マンションなどを活用して地域内で避難できるよう検討すること。

⑪災害時の避難場所の備蓄倉庫は3階以上に移転すること。

⑫ガス・水道・電気など耐震化の促進を事業者に強く働きかけること。

⑬密集住宅市街地での必要な公園、防災ひろばの整備を積極的にすすめること。

⑭緊急時の救命・救援の即応体制を拡充するためにも地域の医療、保健、福祉施設の役割を明らかにして充実するなど必要な準備を行うこと。

⑮防災行政無線のデジタル化に合わせて、聞こえにくい地域ついて改善すること。さらに視覚・聴覚障害者や外国人などの情報弱者対策を強化すること。

⑯導入した防災行政無線対応の防災アプリの普及促進とともに、効果などの検証を普段に行うこと。また、災害情報受信機の対象を拡大し、デジタルデバイドの解消をすすめるとともに、操作方法や効果などの検証を行い必要な改善を実施すること。

⑰すべての避難所について、プライバシーの確保を始め、スフィア基準に照らして改善を図ること。

(2)安心して住み続けられるまちづくりについて

①超高層ビル建設中心の「拠点開発」の西日暮里駅前・三河島北地区駅前再開発は、6割が公有地であり、区民要望を踏まえ、持続可能なまちづくり、温室効果ガス削減などにも対応した計画に見直しを行うこと。

②西日暮里駅前地区再開発は、保育園や高齢者施設の代替え地が見つかり見通しがつくまでは計画をすすめないこと。

③マンション開発事業者に社会資本整備への責任を果たさせる方策について、荒川ルール条例の強化ないし新規条例制定も視野に入れ検討すること。

④荒川区として、公共住宅の建設を国や都に働きかけるとともに、区独自の公共住宅建設の検討を行うこと。

⑤改正住宅セーフティーネット法による低所得の高齢者・障害者・若者などの住宅対策前進させるために、制度の改善を国に求めると同時に荒川区の独自対策を強化すること。

⑥新たに設置した「住まい街づくり課」について、住宅政策全般について施策の立案や推進を行う事ができるよう体制を強化すること。

⑦高齢者住宅の使用料については、所得に応じたきめ細かな基準とすること。

⑧増え続ける空き家の実態調査を行うとともに災害・防災・防犯の立場から活用、除去などあらゆる角度からの支援策を講ずること。また、空き家を活用した障害者グループホームや介護付き住宅などを設置すること。

⑨近隣住民の避難や火災の消火活動に困難をきたす危険性がある、重層長屋については、東京都建築安全条例で規定されている「長屋の出入り口から道路への敷地内通路は幅員2メートル以上」に反している可能性もあり、区として実態調査を行い対策を強化すること。

⑩京成線など高架下の活用について、区が住民とともに協議を行い、貴重な空間として活用できるようにすること。

⑪宅地内の老朽ガス管対策への区の補助を実施すること。

(3)民泊や簡易宿泊所は条例に基づいて厳格に対応し地域環境を守ること

①荒川のルールに基づいた運営がされているか定期的な監査・指導を行うこと。

②深夜の騒音、ごみ出しルール・マナー違反、マンションのオートロック機能が意味をなさないなどが起きた時には機敏に対応すること。

③違法民泊が出現しないように監視を強めること。

(4)マンション対策について

①区のマンション実態調査を生かして、マンションの実態に見合った対策の強化をはかること。とくに老朽化したマンションの修繕・建て替えなどへの支援を強化すること。

②マンションセミナーは、開催回数を増やすこと。また開催日時などマンションの管理組合が参加しやすいように改善すること。

③区独自のマンション管理士の配置をして相談窓口の充実をはかること。

④長期修繕計画を促進するための助成制度を創設すること。

(5)道路・交通・公園の整備について

①放置自転車の罰則的な自転車撤収料の徴収はやめること。区の自転車駐車場の料金は、定期、一時利用とも値下げを行い、利用率を高めること。

②西日暮里駅周辺の自転車駐車場を整備すること。

③設置義務がなかった当時の区の公共施設、民間集人施設の駐輪場の設置を行うこと。

④自転車・バイク駐車場の整備にあたってJR、京成電鉄、東京メトロ、東京都、商業施設などに応分の費用負担を求め、快適な空間確保をはかること。

⑤「荒川区スマートフォン等の使用による安全を阻害する行為の防止に関する条例」は、住民からの意見を聞き、区民に周知、啓発を行うこと。

⑥都市計画道路補助92号の西日暮里4丁目20m道路拡幅について、第5次計画において優先整備路線から外し廃止路線にするよう都に働きかけること。

⑦都市計画道路補助90号線整備については、東京都が責任を持って区内に代替え用地の確保や公共住宅の提供を行うこと。また期日を切らず、従前の暮らしと営業を守ることを基本に、関係者の納得と合意で進めること。

⑧区民の要望に応える緑被率、公園面積の改善を進めること。

⑨コミュニティバス「町屋さくら」について、区として利用実態を調査するとともに、区民の移動の権利を保障するため補助金を投入して存続すること。

⑩尾久地域、日暮里地域も含め、コミュニティバスも含めた移動手段の確保ついて検討を開始すること。

⑪区内全域で移動の自由を確保するための公共交通政策を早期に策定すること。

(6)バリアフリーのまちづくり

①区内の全鉄道駅にホームドアの早期設置、点字ブロックの設置・改善、ホーム端の柵がない場所に柵を設置することなどを鉄道事業者に働きかけること。

②無電柱化を促進するために国への働きかけを行うこと。東京都が実施した助成制度を活用して木造密集地域の電柱地中化を促進すること。

③区道の電柱移設、段差解消、フラット・セミフラット化を全線計画的に行うこと。

④JR日暮里駅南口にある紅葉橋の改修にあたっては、エレベーター・エスカレーターを設置すること。

⑤JR南千住・三河島・尾久駅の早朝無人化を見直すよう求めること。

⑥区内の主要道路に視力障害者の音声信号機の設置や棒グラフタイプの待ち時間表示一体型信号機を増設するよう警察に働きかけること。

 

15、地球環境を守りゴミゼロ社会をめざした環境清掃行政のために

(1)温室効果ガス削減、ごみ減量のために

①脱炭素社会を目標に掲げた荒川区として、温室効果ガス2050年の実質ゼロに向けて、区として気候非常事態宣言を行い、目標達成に向けてロードマップを明らかにすること

②区の全事業について、その実施過程、実施後を含めた温室効果ガス排出量とその削減の方策、削減目標への寄与率を明らかにすること。

②ごみの減量実績、減量効果などの数値情報を区民、事業者に繰り返し周知すること。

③事業系の組成分析を公開し資源分別をすすめるとともに、大量排出事業者に「減量計画」の提出を義務づける措置を講じること。

④循環型社会形成推進基本法や家電リサイクル法など一連の法律を製造・流通企業に製造・使用・廃棄・処理まで責任を負う「拡大生産者責任」を徹底するものに抜本改正するよう国に求めること。

⑤家庭系ゴミの有料化は行わないこと。また事業系ゴミの手数料を抑制すること。

⑥住民の理解と納得、参加と協力による徹底した分別収集、リサイクル資源化とごみ減量の数値目標を具体的にたてること。

⑦学校・福祉施設・庁舎などの分別リサイクルについて今後、さらに分別リサイクルを促進すること。とりわけ区役所食堂や特別養護老人ホームなど区関係施設の生ごみ減量化対策を講じること。

⑧リサイクルセンター(ビン・カン・ペットの中間処理施設)は、徹底したゴミ減量のための役割が発揮できるようにすること。

⑨リペア(修理して長く使い続ける)も促進すること。そのためにも再使用・修繕できるように製品づくりに転換すること。

⑩4R事業を進めるために環境リーダーを育成すること。

⑪高齢者、障害者の戸別回収をさらに充実強化すること。

(2)プラスチックごみ削減のために

①「廃プラ焼却」を中止し、廃プラスチックの分別回収を拡大推進すること。

②廃プラスチックモデル回収について、対象の拡大と区内全域での早期実施をめざすこと。

③区民の自主的な廃プラ分別と再資源化に向けた取り組みを支援する仕組みをつくること。

④区役所からプラスチックごみを減らす努力を始めること。荒川区の次期エコプラン策定にあたってプラスチック減量目標など明記すること。

⑤区主催の会議でのペットボトルの使用は廃止抑制をすすめること。

⑥ノンプラスチック宣言を行い、区民や企業への働きかけを行うとともに庁舎地下売店等でノンプラ商品等を扱い普及すること。

⑦容器入り飲料の使用削減に向けた自治体宣言に参加し、給水スポット設置と協力店の検討を行うこと。

⑨ペットボトルやプラスチック系のゴミ減量のためにリターナブルビンへの転換・デポジット制の導入・包装容器の簡素化などを義務づける法制化を国に強く求めること。

⑩商店街、スーパーマーケットなどの協力を得て、過剰包装を減らすとともに、食品トレーは再生可能なものにしていくこと。

 

16、原発ゼロ・自然エネルギーのまち荒川区をめざして

(1)再生可能エネルギーの推進

①国に対して、再生エネルギーをロードベース電源にするとともに、原発ゼロ・石炭火力発電の新規建設中止と既存施設の計画的廃止を求めること。

②原発ゼロ、自然エネルギーのまちを目指す事を内外に表明すること。

③区内消費電力の内、太陽光パネルなど再生可能エネルギー活用の年次目標を設定し、自然エネルギー活用のPPS事業者育成の研究にも着手すること。

④水処理センターをはじめ都・区の公共施設への自然エネルギー発電設置を推進すること。

⑤太陽光発電普及の他自治体の例も研究し具体化すること。

⑥太陽光発電システム導入、民間住宅への太陽光発電システム助成についてキロワットあたりの補助額大幅に引き上げること。

(2)省エネ促進のために

①荒川区内の電力消費量を変電所、地域単位で見える化を図り、家庭への普及とともに区庁舎のスマート化を実施すること。

②区民の省エネルギーを推進するため、遮熱性塗装など国の補助金が廃止されても独自で補助支援を行うこと

③公共施設のLED化・省エネ化を計画的に進め、事業者に対しても省エネ機器の推進を働きかけること。

④24時間営業や深夜営業の自粛、自動販売機の抑制など消費電力削減のための協力を呼びかけること。

 

17、だれもが文化、生涯学習、スポーツに親しむことができるまちに

(1)図書館をはじめとする社会教育施設は、教育事業の中立性、継続性、安定性の確保からも所管を教育委員会に戻すこと。

(2)中央図書館、地域館のいっそうの充実について

①ゆいの森課・ゆいの森担当課・地域図書館課の組織体制を見直し、中央図書館には司書資格を持つ館長を置き、中央図書館機能の明確化と5館の一体的運営を行うこと。

②図書館システムの再点検で職員も区民も使いやすいものとすること。

③各図書館のレファレンスサービス、医療支援、ビジネス支援など問題解決型サービスの独自体制を強化すること。

④「生存権の文化的側面である学習権を保障する機関」としての図書館を乳幼児から高齢者まで住民すべての「生涯学習」の中核施設として位置付けること。

⑤図書館司書の常勤化をすすめること。

⑥身近な生活圏域にある各地域館の地域特性を充実させ、今後も長年培った図書館サービス充実を図ること。

⑦地域図書館、図書ステーションにも無線ラン、データーベースの提供をはじめインターネットサービスを充実すること。

⑧学校図書館との連携を強化すること。

⑨図書の選定については、窓口職員、現場の声がよく反映されるようにすること。

⑩エレベーターの設置も含め町屋図書館の必要な大規模改修を実施すること。

⑪図書サービスステーションの増設を行うこと

⑫「図書交換市」を企画し家庭の図書のリサイクルをすすめること。

⑬図書館利用者の秘密保持「図書館の自由に関する宣言」を遵守すること。

(2)文化、スポーツ、生涯学習の振興について

①区民の自主的芸術文化活動の振興を図るためサークルや、団体、個人への支援策の拡充を検討すること。

②東京芸大の学生・院生などの発表の場をさらに増やし、区民が気軽に鑑賞する機会を拡大すること。

③若手クリエイターの活動や発表の場を提供すること。

④若者による荒川区の魅力発信を検討すること。

⑤少年野球・サッカー、パラスポーツなど青少年関係、障害者スポーツの施設使用料は無料にすること。

⑥文化・スポーツ団体の施設利用の調整を適切に行うための仕組みについて検討すること。

⑦屋外運動場、テニスコート、野球場などに更衣室、トイレ、シャワー室を全てに設置すること

 

18、一人一人を大切にしたゆきとどいた教育を

(1)人格の完成を目指す民主的教育について

①憲法と子どもの権利条約を生かした教育行政をすすめること。

②日の丸掲揚、君が代斉唱を教育現場に強制しないこと。子どもと教職員の内心の自由を保障すること。

③教育委員会は住民に開かれた機関として、その独自性を堅持すること。

④道徳について教科化をやめるよう国に求めるとともに、上からの「徳目」でなく、人権尊重を始めとする憲法の理念や子どもの権利条約などに基づく市民的道徳を重視すること。

⑤校則の見 -直しについて、子どもの尊厳と基本的人権の尊重を区の基本姿勢とし、憲法や子どもの権利条約もふまえて教職員・子ども・保護者が話し合って進める環境をつくること。

(2)基礎学力の向上と機会均等にむけて

①少人数学級編成の実施に向けて必要な施設・体制の課題を検討し準備すること。

②一人一人の子どもたちと向き合える学校とするように教員、ソーシャルワーカーなどの増員を行うこと。

③タブレットPCの授業での活用については、様々な教育ツールの一つとして教育的効果を検証し、教員の自主性を尊重すること。

④リモート授業が必要な場合、各家庭の通信料の公費負担を実施すること。

⑤学校での子どもの安全といのちの保障を大前提に、いじめの発生など早期に感知し、対応するとともに、競争と管理のストレスをなくし、人間を大切にする学校づくりを支援すること。

⑥学校選択の自由化は、父母、教員、地域の意見も聞き再検討すること。

⑦小規模校での学校校務の過重負担解消のために人的措置などを講じること。

⑧日暮里、三河島地域の人口増に伴う小中学校増設に関しては、既存の区有施設、区有地を最大限活用し、学区変更も含めて早急に、柔軟に対応すること。

⑨習熟度別指導の検証を行うとともに、グループ学習、個別指導など様々な学習指導方法が現場の判断で実践されるようにすること。

⑩「定期異動実施要綱」の見直しについて東京都に求めること。

⑪学校図書館の施設整備をさらにすすめ、指導員の正規化を行うこと。

⑫教科書採択は、現場の意見が正確に反映されるよう、民主的選考手続きと透明性、公開制を確保すること。

⑬国の学力テストへの参加や区のいっせい学力テストを見直すこと。

⑭学力テストの分析業務など、教員の過重な負担を無くすこと。

⑮「小学校英語科」実施のもとでも英語嫌いが増えており、問題点を検証して、見直しをおこなうこと。

⑯教職員の勤務時間調査に基づき、長時間、過密労働の改善にあらゆる対策をとること。

⑰「教員の働き方改革」を進めるため、子どもと向き合う時間を阻害する実務や教育委員会などへの提出書類作成など徹底して見直すこと。

⑱就学援助基準を生活保護基準の1.5倍まで拡大すること。

⑲教材教具、副読本の全額公費負担を検討すること。

⑳社会科見学、遠足、演劇教室や音楽鑑賞教室など公費化し、卒業アルバム代、修学旅行の負担も軽減すること。

㉑給付制奨学資金の検討を行うこと。

(3)教育施設の整備について

①自然災害や交通事故に関する通学路の安全点検を実施し対策を講じること。

②各学校の雨漏りなど経年劣化による不具合については、先延ばしせず直ちに修理・補修工事など実施すること。

③普通教室など古くなり機能が落ちたエアコンを調査し、機器の取替を前倒しで一気に進めること。

④非常時も放送設備を使えるように非常用電源を配置すること。

⑤教室の騒音、通風、照明など実情を把握し改善を図ること。合わせて、特別教室と調理室の冷房化を前倒しで一気に進めること。

⑥汐入東小学校の校庭拡大について検討すること。

⑦学校トイレの改修計画は、前倒しで一気に実施すること。

⑧教育施設内のトイレ個室に生理用品を置くこと。

(4)特別支援教育について

①特別支援教育については、経験ある有資格者が配置できるようにするなど、一人一人の子どもの立場に立って充実すること。

②年度途中の児童増に伴う教員加配を東京都に求めること。また区独自加配、専用教室整備、備品の充実など検討すること。

③軽度発達障害の児童、生徒を含めていねいな教育ができるよう、必要なクラスについて少人数学級にするなど子どもの立場に立った対応を行うこと。

④医療・福祉など専門機関とのネットワークをつくること。

⑤きこえとことばの教室の教員増員と指導に必要な機器購入など現場の声を聞いて施設設備の改善を行なうこと。また、中学生まで継続すること。

⑥教育センターの心理専門相談員を増員し、ていねいに相談に応じて、児童の支援につなげること。また、教育相談員の常勤化を図ること。

⑦教員の配置基準見直し、指導期間の原則1年といった措置はやめて必要に応じて継続指導できるように東京都に強く求めること。

⑧教員の負担の軽減と児童・生徒への指導充実のため、教員の養成と一体に拠点校を増やすこと。

⑨生徒の卒業後の継続的支援や援助ができる仕組みづくりを検討すること。

(5)学校給食の充実と改善のために

①学校給食の入札で最低制限価格を設定すること。

②栄養士全校配置を都に働きかけるとともに区の非常勤栄養士の常勤化を計画的に行なうこと。

③除去食によるアレルギー事故を根絶するための対策をとること。

④学校給食パンは安全な国産小麦を使えるように検討すること。

⑤学校給食の食材の地元購入、産直など安全な食材の確保を促進すること。

⑥米飯学校給食への補助金を復活するよう国に求めること。

⑦教育の一環としての学校給食の公費負担を拡充すること。また学校給食を公会計にすること。

⑧学校給食無料化について国に求めるとともに、区独自で早期実現すること。また東京都に対しては、学校給食無料化に向けた財政措置を求めること。

(6)区立幼稚園の充実について

①区立幼稚園のクラス定員数を少なくすること。

②区立幼稚園でのクラス担任と三歳児保育については、常勤で対応すること。

③幼稚園教諭への業務用パソコン配置は常勤非常勤にかかわらず一人1台とすること。

④区立幼稚園の3歳児が7名以下になった場合の「廃園ルール」について機械的な適用は行わないこと。

⑤区立幼稚園の預かり保育について体制の抜本的な強化と合わせて拡充を検討すること。

⑥区立幼稚園の入園案内を充実しPRすること。

⑦各区立幼稚園の状況に合わせ、給食の提供またはお弁当補助金交付などを検討すること。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)