「荒川区立南千住第三幼稚園 令和4年度3歳児学級編成に関する陳情」について採択に賛成の討論

私は日本共産党荒川区議団を代表して、令和3年度 第6号陳情 「荒川区立南千住第三幼稚園 令和4年度3歳児学級編成に関する陳情」について採択に賛成の討論を行います。

本陳情は、区立南千住第三幼稚園の来年度3歳児入園募集に対し、学級編成の最少人数に満たなかったが、3歳児学級編成を希望するというものです。

今年創立50周年を迎えた南千住第三幼稚園への入園を強く希望している方々、卒園生や地域住民、荒川区が大好き、南千住第三幼稚園が大好きとおっしゃってくださる方々からの陳情を、議会はしっかりと受け止めるべきではないでしょうか。数日のうちに、陳情者を含め535名が署名をしています。地域に支えられ、愛されています。他の区立幼稚園も同様です。

11月の締め切りと同時に、基準に満たなかったから学級編成をしないと機械的に決めるのは、住民に直接的な責任をもつ自治体の根本的な姿勢として間違っていると、まず指摘します。区立第2日暮里小学校の経験からも、区の施設、とりわけ子どもたちが通う施設の廃止については、区は慎重に判断すべきです。

そもそもの最小基準について申し上げます。8人に満たなければ集団教育が成り立たないとの答弁がありましたが、これは行政側の単なる言い訳にすぎないのではないでしょうか。行政側の一方的なルールが、果たして、子どもたちにとって本当に正しい判断なのでしょうか。地域によっては年齢を超えた集団教育の場があります。もし、教育上のデメリットがあるならば、それを補うための知恵を出すのが教育ではないでしょうか。

今回、学級編成がされなければ、今後の園児募集に大きなマイナス要因となることは明らかです。万が一、2年連続で学級編成がされなければ、廃園が検討されることにもなります。区立幼稚園はこれまで統廃合が行われてきました。地域バランスから考えても、もうこれ以上減らせない状態であることも指摘します。

園児募集にあたっては、区は「PRしつくした」とお答えになりましたが、果たしてそう言い切れるのでしょうか。A3二つ折りカラー印刷の各園「要覧」は積極的に活用されていないと保護者からの指摘があります。PTA自主制作のPRチラシも、設置場所が限られています。

また、幼稚園での給食提供や預かり教育に関しては、保護者から要望が出ています。区立幼稚園の果たすべき役割やありかたについて、区は、今後方向性を示すとのことですが、保護者の要望をよく伺い、子どもたちにとって有意義な事業を進めていくことで、区立幼稚園の魅力を増やし、PRしていく努力が今、必要だと申し上げておきます。区立幼稚園での給食提供、預かり教育など区の方向性が示されない段階で、学級編成中止を安易に決めるべきではありません。

さらに、定員に空きがあるのに区立幼稚園入園募集を11月で終了してしまうということも、今後改善すべきではないでしょうか。荒川区においても少子化傾向が今後続くと想定されます。2月、3月まで募集を続ける、そういった視点が今後必要ではないかと、提起します。

発達障害などで支援が必要なお子さんが幼児教育を受ける場として必要とされていること、転居などで途中入園、転園されてくることなどから、歩いて通える身近な区立幼稚園、質の高い区立幼稚園の必要性を改めて認識しました。

12月2日の文教・子育て支援委員会では「趣旨採択」を主張された会派の方も「今回だけは特例で学級編成ができないのか」と、理事者に詰めよる質疑をされました。本会議では、「採択」を選択していただけませんか。

学級編成をしないという決断は改めること、今からでも学級編成をすることを求め、採択に賛成の討論といたします。

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